何とは言わない天然水飲みたさ

工大祭展示と一部来客の問題行動について

概要

日曜日、工大祭のロ技研ブースを見ていた。 展示者の許可なく展示物に触る例がよく見られた。 他にもいろいろ迷惑行為があったようである[0]

一部の来客の問題行動を未然にどう防ぐか。 また、対策や制止が効力を発揮しない相手に対し、どう対処すべきか。

来客の問題行動の原因

何故一部の来客は展示者にとって害となる行動をすることがあるのか。

  • 客の知識と注意の欠如
    • 自分達の行動が危険であることを理解していない/気付いていない
    • 展示者や運営者の指示を見ていない・聞いていない
  • 客の傲慢
    • 自分の行動に許可など不要だと思っている
    • 展示者に対する要求は受け入れられて当然であると思っている
    • 展示者には、自分達へ何かを指示する権利がないと思っている
    • 子供のする問題行動は許されるべき/許されて当然と思っている
    • 展示物が機械やパソコンであれば触ることができるのは当然であると思っている
    • 展示物は壊れるべきでない、壊れるのは展示者が悪いと思っている
  • 展示者の不注意
    • 注意事項の提示が十分でない
    • 監視・巡回・制止する人間の不足
    • 制止する覚悟や基準、ガイドラインの不足

書いていて悲しくなってきた。 常識ある諸氏には信じられないかもしれない。

原因と対策

上で挙げた原因に対し、どのように対処すべきか。

客の知識と注意の欠如

これはシンプルである。 欠如が問題なら補充すれば良い。 注意喚起や危険行為の指摘を行おう。

自分達の行動が危険であることを理解していない/気付いていない場合

危険ですので○○しないでください」「安全性確保のため、展示者にお声かけください」等の言葉で、危険性の存在について注意喚起すれば良い。

展示者や運営者の指示を見ていない・聞いていない場合

指示や注意喚起を積極的に、大々的に行うべきである。

理想を言えば、プロプライエタリソフトウェアのインストール時のライセンス確認で「同意ボタン」を押さないとインストールが続行できない仕組みのようなものが欲しい。 すなわち、注意事項を確認しないと入場できない仕組みが欲しい。 だが、往々にして人々は何も読まずにボタンを押すし、何も確認せずに「確認しました!」と宣うものであるから、この策でさえ完璧とはいえない。 ましてや、入場無料、登録不要の展示会ともなればいちいち確認をとるのは入場の敷居を高くし、展示者と来客双方にとって不利益になってしまうだろう。

客の傲慢

これは難しい。 来客の人格を矯正する権利を展示者は持たないからだ。 縦令権利があったとして実現が可能とも思わないが……

これに対処するためには、展示者や運営者が危険行為や有害な行為を阻止し、場合によっては排除するために権利を行使する必要がある。 本当に必要とされる場面で使われない権利など、存在しないも同然だ。

自分の行動に許可など不要だと思っている場合

お客様は神様だとでも思っているのだろうか。
はっきり言うが、展示者(或いは運営者)と来客は明らかに対等ではないし、一般に来客の行動は制限される。

展示物の中には、触って良いものもあるかもしれない。 だからといって、来客は展示者に「展示物を触らせろ」「写真を撮らせろ」などと命令したり、許可なくそういった行為を行うことはできない。 展示者が展示物についての(大抵の場合は全ての)権利を持っているからだ。 来客は展示者の許可によって鑑賞(や、場合によっては操作や撮影)を許されているだけ[1]である。 よって、展示者は何か被害が出る前に堂々と指示を出すべきではないだろうか。 事故が起きてからではもう遅い。

ただし、来客から展示者に指示や命令を出したり許可なく行動できる場合もある。 それは、展示者の上位存在からその許可が出ている場合である。 すなわち、展示者に展示を許可した運営者、運営者が所属する組織(今回の話題の場合は大学)、その組織が所属する国家、そういったところから認められた権利を、来客は展示者に対して行使することができる。 展示者の行為や展示物が大学の規定に反していればそれを来客は咎めることができるし、違法行為等を来客はやめさせる権利を持つ。 シンプルに言えば、展示者が制限できない権利も存在するというだけの話である。

しかし来客は、ロ技研からも大学からも日本の国家からも認められてはいない「展示物を自由に触る権利」「展示物を撮影する権利」等を、展示者の許可なく持つことはないし、そういった権利を与えるよう命令する権利もまた持たない。 権利を持つ展示者に、来客に対して下手に出る義務はない。 (無論、自分の考えで勝手にそうする分には個人や団体の自由だが。)

展示者に対する要求は受け入れられて当然であると思っている場合

上で述べたのと全く同じである。 来客は展示者の上位の存在に認められた権利以外を持たない。 「触っていいですか」と確認さえとれば無条件で許可が出ると思うのは傲慢である。 何故、自分が触る権利を持つなどと思うのか。 謎である。

子供のする問題行動は許されるべき/許されて当然と思っている場合

そんなわけがない。 何を考えているんだと言いたくなる。 人々が子供の行動に甘いとすれば、それは判断能力が貧弱であるとか、たとえ付き添いが注意していても突発的な事象を防ぐことが困難な場合があるからである。 つまり最初から問題を防いだり軽減する気のない付き添いの大人に対して甘い対応をする理由はない。 展示者や運営者は付き添いに対して厳しく注意し、或いは子供と共に退場することを指示すべきである。

展示物が機械やパソコンであれば触ることができるのは当然であると思っている場合

動くものだから動かせて当然、というのもよくわからない考えである。 たとえばどこかに飛行機が展示されていたとして、飛行機は飛ばすものだからといってそれを来客が飛ばして良い理由にはならない。 これは任意の展示物にいえることで、展示物が何かの目的に使えるものだからといって、それを使う権利が来客にあるわけではない。 あくまで、許可の出た行為をすることができるのである。

展示物は壊れるべきでない、壊れるのは展示者が悪いと思っている場合

ゲームセンターの機械を壊して「壊れるような機械を置くのが悪い」などという言い訳が通じるとでも思っているのだろうか。 金銭のやりとりのある施設でさえ、乱暴な扱いで者を壊せば壊した側が悪い。 ましてや工大祭の展示では金を取っていない。 展示物自体の不具合でなければ、壊した人間がいけないことをしたとなるのは明らかである。

ただし勘違いしてはいけないのは、壊した人間に非があったからといってそれを責めるかどうかは別問題ということである。 もしかしたら展示者・制作者の工夫で防げたかもしれない不利益を自分達で反省して、まあ仕方がないよね、と片付けることは実際にあるだろうし、注意しても防ぐのが難しい事故だってある。

とはいえ、それを決めるのはやはり展示者や制作者である。 「展示するのだから乱暴な扱いを想定しないのがいけない」だとか「壊れるのが嫌なら何故展示したんだ」とかの意見は見当外れである。 壊した者が悪い。 最初から当然許されると勝手に思い込んで乱暴に扱って壊したものを、許す理由などどこにあろう。 「わざとじゃないから許せよ」「謝ったんだから許せよ」などという主張をまともに取り合う必要があるのか、個々のケースについて慎重に検討すべきだ。

展示者の不注意

不注意が原因なら注意しよう。 ただし人力での注意は得てして不完全なので、自動化しよう。 具体的には看板にする、入口で必ず確認しなければ入れないようにする、などである。

注意事項の提示が十分でない場合

十分に提示しよう。 項目が多すぎると却って読まれず注意されない場合もあるから、程々にシンプルにする必要はあるだろう。

ここで、来客が常識人であることを仮定するのは危険だ。 たとえごく一部であっても、上で挙げたような傲慢な来客はきっとある。 その少数が大きな被害を齎すかもしれないのだ。

監視・巡回・制止する人間が不足している場合

どうにかするしかない。 たとえば展示者が離席する場合、近くの関係者が来客が勝手に触るのを制止したりとか、ある程度人数に余裕を持っておくとか。 これは運営側の問題である。

制止する覚悟や基準、ガイドラインが不足している場合

言うまでもないが、基準やガイドラインが不十分である場合へ対処したいなら、基準やガイドラインを作ることである。 来客としても、統一された基準やルールの提示がないとわかりづらいしミスも起きる。 今回の場合であれば、ロ技研全体として統一的な基準づくりが必要だろうということがわかった。

制止する覚悟は、少し難しい。 我々は日常生活において来客と同じ立場、すなわち許可を出してもらい行動する側であることがとても多い。 そのためか、見ず知らずの他人に対して強い要求や命令を出すことに慣れておらず、躊躇してしまう人が多いはずだ。

しかし運営者としては、それでは困る。 怪我や機材の破壊を可能な限り防ぐためには、これらの手段を適切に有効に活用できなければいけない。 適切に活用するための基準があっても、それを実施できなければ意味がない

その他

誤解されそうなこととか、どこかで聞いた反対意見に対する意見とか。

展示者も上から目線でいたいわけではない

少なくともロ技研における展示は金を取っているとかではなく、では何故展示するのかといえば、それは興味や関心を持ってほしい、また持った人に対して喜んでもらえる情報や体験を提示したいからである。 要するに、潜在的な同類、仲間、支援者に対する好意である[2]

性格の問題か、どうしても上から目線の言い方になってしまうが、つまり展示者は(勿論のことながら)来客の皆が皆激ヤバ人物だなどと思っていないし思いたくないのである。 というか、危険人物や敵しか来ないと思っているのであれば、苦労して作ったものをわざわざそんな危険地域で公開したりしない。

とはいえ、対処できるリスクを放置するわけにはいかない。 よって、たとえ積極的に行使するつもりがなくとも、強権を発動できる手筈は整えておかなければならない。 それが展示者と来客の双方を守ることになるのだ。

「義務で展示しているわけではないのだから(自由意志で展示しているのだから)、子供が展示物に無許可で触るのくらい大目に見るべき」という意見

義務であろうとなかろうと、無許可の危険行為が悪なのは当然である。 「嫌々やってるなら同情もできるが、好きでやってるんだからリスクも折り込み済だろ」という意見であれば、それは論外である。

展示者は関心のある者へ情報や体験を提示するために展示を行うのであって、(少なくとも普段のロ技研は)客に成果物を破壊させるために展示を行うのではない。

「(壊されるのが)嫌なら(展示を)するな」の先に待つのは、一部の問題行為のせいで一般の来客と展示者双方が損をし、交流が希薄になり、組織や界隈全体が縮小・衰退していく未来である。 誰も得をしない行為を堂々と薦められても困る。